
「Musubi A/R」のリリースに向けて、全3回でお届けしている連載の第2回です。第1回では、Musubi A/Rが目指す「モビリティRWA」の全体像と、その背景にある課題意識についてご紹介しました。
第2回では、その仕組みを支える土台に焦点を当てます。Musubi A/Rで取り扱うモビリティRWAトークンは、車両そのものをデジタル化したものではなく、車両リース契約などから生じる将来の支払請求権をもとに設計されています。今回は、その前提となる債権の考え方、債権譲渡の流れ、そして第三者預入による保証の仕組みについてご紹介します。
◼︎債権
Musubi A/Rの仕組みを理解するうえで、まず押さえておきたいのが「債権」という考え方です。
債権とは、特定の相手に対して、金銭の支払いや一定の行為を請求できる権利を指します。
たとえば、車両のリース契約において、貸し手は借り手に対して毎月のリース料を請求することができます。この「支払いを受けることができる権利」が債権です。
これに対して、「物権」という言葉があります。物権は、物そのものを直接支配する権利であり、代表的なものに所有権があります。
この違いは、Musubi A/Rの根本的な仕組みを理解するうえでも重要で、今回Musubi A/Rが対象とするのは、新興国のモビリティ事業から生まれる将来債権(支払い請求権)且つ、モビリティの現場で実際に生まれるキャッシュフローに関する権利を扱う仕組みです。
◼︎モビリティRWAトークン
Musubi A/RにおけるモビリティRWAトークンは、車両リース契約などから発生する将来の金銭債権を、ブロックチェーン上で表章するトークンです。対象となるのは、モビリティ事業の現場で実際に発生している取引に基づく支払請求権であり、経済活動の中で生まれるお金の流れとなります。
第1回でもご紹介したように、Musubi A/Rの価値の源泉は、MVLグループがシンガポールや東南アジアを中心に展開してきたモビリティ事業に対する実需にあります。ドライバーの稼働、車両の運行、地域の移動需要といった現場の活動があり、その中から継続的な支払いが生まれます。Musubi A/Rは、そうした現場の需要から生じる権利関係を、ブロックチェーン上で管理しやすい形に整えたものです。
◼︎Musubi A/Rを支える債権譲渡の仕組み
モビリティRWAトークンの前提となるのが、債権譲渡の仕組みです。
債権譲渡とは、ある債権者が持つ債権を、別の者に移転することをいいます。Musubi A/Rでは、もともとリース料を受け取る権利を有していた原債権者が、その支払請求権を原債権購入者に譲渡する構造になります。
流れとしては、まず原債権者と原債務者との間に、リース契約などの原因契約があり、この契約に基づいて、原債権者には将来のリース料を受け取る権利が生じます。これが、Musubi A/Rで取り扱う対象金銭債権です。
次に、その債権の購入を希望する原債権購入者が現れ、所定の条件のもとで譲渡契約が成立すると、当該債権は原債権者から原債権購入者へ移転します。そして、その譲渡された債権の内容を表すものとして、モビリティRWAトークンが生成されます。
この構造において重要なのは、トークンが単独で流通するのではなく、債権譲渡という法的な権利移転を土台としている点です。Musubi A/Rは、この権利の移転と保有の状況をブロックチェーン上で記録することで、取引履歴や権利関係を確認しやすくし、透明性の高い管理を可能にしています。

◼︎第三者預入による信用補完の仕組み
Musubi A/Rでは、オンチェーン取引において、債務者の信用リスクにどう備えるかという点について、第三者による事前預入を活用した信用補完の仕組みを設けています。
この仕組みでは、取引当事者以外の第三者が、取引額面以上のステーブルコインや暗号資産を事前に預け入れることができます。預け入れられた資産は、取引終了までの間、スマートコントラクトに定められた保証の用途以外には利用できない状態で管理されます。そのうえで、何らかの理由により取引が予定どおり実行されない場合には、この預け入れ資産が支払に充当されます。信用リスクを負担する第三者には、その対価として手数料が支払われます。
このような仕組みによって、匿名性のあるブロックチェーン上であっても、取引相手の信用リスクを一定の範囲で切り分けた取引を行いやすくなり、事前に預け入れられた資産とスマートコントラクトによる制御を組み合わせることで、取引の確実性を高める設計としています。
この仕組みによって、個別の債権や取引に伴うすべてのリスクが全くなくなるわけではありませんが、信用補完の手当てをあらかじめ組み込み、定められたルールに従って運用することで、クロスボーダーかつオンチェーンの取引に必要な信頼性を支える構造を整えています。
◼︎次回はMusubi A/Rの利用方法をご紹介します
第2回では、Musubi A/RにおけるモビリティRWAトークンの考え方と、その前提となる債権譲渡、そして第三者預入による信用補完の仕組みについてご紹介しました。
Musubi A/Rが取り扱うのは、現実のモビリティ事業から生じる支払請求権です。それを、法的な権利関係とブロックチェーン技術の双方に基づいて整理し、透明性の高い形で管理・取引できるようにしたのが、Musubi A/Rの仕組みです。
次回の第3回では、Musubi A/Rの具体的な利用方法についてご紹介します。
実際にどのような流れで参加し、どのように利用していくのかを、皆さまの視点からわかりやすくお伝えする予定です。
引き続き、Musubi A/Rの取り組みにご注目いただけますと幸いです。
現在、Musubi公式サイトでは、リリース当日に通知を受け取れる事前登録を受け付けております。また、最新情報はJMVL公式Xにて随時配信しておりますので、こちらも合わせてご確認ください。
「Musubi A/R」のリリースに向けて、全3回でお届けしている連載の第2回です。第1回では、Musubi A/Rが目指す「モビリティRWA」の全体像と、その背景にある課題意識についてご紹介しました。
第2回では、その仕組みを支える土台に焦点を当てます。Musubi A/Rで取り扱うモビリティRWAトークンは、車両そのものをデジタル化したものではなく、車両リース契約などから生じる将来の支払請求権をもとに設計されています。今回は、その前提となる債権の考え方、債権譲渡の流れ、そして第三者預入による保証の仕組みについてご紹介します。
◼︎債権
Musubi A/Rの仕組みを理解するうえで、まず押さえておきたいのが「債権」という考え方です。
債権とは、特定の相手に対して、金銭の支払いや一定の行為を請求できる権利を指します。
たとえば、車両のリース契約において、貸し手は借り手に対して毎月のリース料を請求することができます。この「支払いを受けることができる権利」が債権です。
これに対して、「物権」という言葉があります。物権は、物そのものを直接支配する権利であり、代表的なものに所有権があります。
この違いは、Musubi A/Rの根本的な仕組みを理解するうえでも重要で、今回Musubi A/Rが対象とするのは、新興国のモビリティ事業から生まれる将来債権(支払い請求権)且つ、モビリティの現場で実際に生まれるキャッシュフローに関する権利を扱う仕組みです。
◼︎モビリティRWAトークン
Musubi A/RにおけるモビリティRWAトークンは、車両リース契約などから発生する将来の金銭債権を、ブロックチェーン上で表章するトークンです。対象となるのは、モビリティ事業の現場で実際に発生している取引に基づく支払請求権であり、経済活動の中で生まれるお金の流れとなります。
第1回でもご紹介したように、Musubi A/Rの価値の源泉は、MVLグループがシンガポールや東南アジアを中心に展開してきたモビリティ事業に対する実需にあります。ドライバーの稼働、車両の運行、地域の移動需要といった現場の活動があり、その中から継続的な支払いが生まれます。Musubi A/Rは、そうした現場の需要から生じる権利関係を、ブロックチェーン上で管理しやすい形に整えたものです。
◼︎Musubi A/Rを支える債権譲渡の仕組み
モビリティRWAトークンの前提となるのが、債権譲渡の仕組みです。
債権譲渡とは、ある債権者が持つ債権を、別の者に移転することをいいます。Musubi A/Rでは、もともとリース料を受け取る権利を有していた原債権者が、その支払請求権を原債権購入者に譲渡する構造になります。
流れとしては、まず原債権者と原債務者との間に、リース契約などの原因契約があり、この契約に基づいて、原債権者には将来のリース料を受け取る権利が生じます。これが、Musubi A/Rで取り扱う対象金銭債権です。
次に、その債権の購入を希望する原債権購入者が現れ、所定の条件のもとで譲渡契約が成立すると、当該債権は原債権者から原債権購入者へ移転します。そして、その譲渡された債権の内容を表すものとして、モビリティRWAトークンが生成されます。
この構造において重要なのは、トークンが単独で流通するのではなく、債権譲渡という法的な権利移転を土台としている点です。Musubi A/Rは、この権利の移転と保有の状況をブロックチェーン上で記録することで、取引履歴や権利関係を確認しやすくし、透明性の高い管理を可能にしています。
◼︎第三者預入による信用補完の仕組み
Musubi A/Rでは、オンチェーン取引において、債務者の信用リスクにどう備えるかという点について、第三者による事前預入を活用した信用補完の仕組みを設けています。
この仕組みでは、取引当事者以外の第三者が、取引額面以上のステーブルコインや暗号資産を事前に預け入れることができます。預け入れられた資産は、取引終了までの間、スマートコントラクトに定められた保証の用途以外には利用できない状態で管理されます。そのうえで、何らかの理由により取引が予定どおり実行されない場合には、この預け入れ資産が支払に充当されます。信用リスクを負担する第三者には、その対価として手数料が支払われます。
このような仕組みによって、匿名性のあるブロックチェーン上であっても、取引相手の信用リスクを一定の範囲で切り分けた取引を行いやすくなり、事前に預け入れられた資産とスマートコントラクトによる制御を組み合わせることで、取引の確実性を高める設計としています。
この仕組みによって、個別の債権や取引に伴うすべてのリスクが全くなくなるわけではありませんが、信用補完の手当てをあらかじめ組み込み、定められたルールに従って運用することで、クロスボーダーかつオンチェーンの取引に必要な信頼性を支える構造を整えています。
◼︎次回はMusubi A/Rの利用方法をご紹介します
第2回では、Musubi A/RにおけるモビリティRWAトークンの考え方と、その前提となる債権譲渡、そして第三者預入による信用補完の仕組みについてご紹介しました。
Musubi A/Rが取り扱うのは、現実のモビリティ事業から生じる支払請求権です。それを、法的な権利関係とブロックチェーン技術の双方に基づいて整理し、透明性の高い形で管理・取引できるようにしたのが、Musubi A/Rの仕組みです。
次回の第3回では、Musubi A/Rの具体的な利用方法についてご紹介します。
実際にどのような流れで参加し、どのように利用していくのかを、皆さまの視点からわかりやすくお伝えする予定です。
引き続き、Musubi A/Rの取り組みにご注目いただけますと幸いです。
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